2011年1月31日月曜日
場内、路上に共通する基本事項
採点基準を知ろう
普通1種は70点で合格です。では何をすると何点引かれるのか。これを知っておくと有利ですし、この手のHPでは、知っていること前提になってることも多いです。
停止線を越えれば検定中止、2m以上手前なら停止位置不適で-5点と知っていれば、どのへんを狙って止めるのがいいかわかりますね。試験後「止めるときは30cm以内に寄せてね。あと、目視確認の途中にハンドル切らないように」と言われたとき、どちらの対策に力を入れるのがいいかわかりますね。前者は-5点、後者は-10点ですが、試験中に何回もでてきてそのたびに減点されます。
技能試験を受けると、自分でいろいろ書いたりマークさせられるので、採点表を見ることになります。そのとき、下のほうに減点表があるので、できるだけよく見ておくのがいいかと。試験のとき、脇が甘い試験官だと、信号待ちとかのときにチラ見できます。チェックの大体の位置と数で、今何点かわかったりします。(マークシート化される前は、薄い色ではなかったので、項目までわかりました、、)
採点基準はHPでも入手できますが、できれば、本を入手するのがおすすめ。「頭のいい運転免許の本」がおすすめなんですが、旧基準なので注意。直接受験者は少ないので、それ向きの本はなかなか見つけられませんが、公認の自動車学校でどうすれば早く取れるかという本で、直接受験にも役立つものがあります。減点表を掲載しているのが最低条件。二輪や大型向けのほうが見つかるかも。採点基準はほとんど同じなので十分役立ちます。
試験官は、運転を見て総合的に合否を決めている。点数はあとから裁量でどうにでも付けられるので、そんなものは知らなくてもいいという意見もあるようですが、私はそうは思いません。
試験官は減点があるたびに、ピッピッとチェックを入れていきます。後から訂正することはないでしょう。ある程度の裁量の余地は私もあると思います。しかし採点基準にてらして明らかなミスがあれば、減点しないわけにはいかないでしょう。逆に、落としたいと思っても、採点基準をクリヤしていれば減点できません。基準によっては、明確でなく、解釈によって恣意的に適用できるような項目もあります。たとえば、ふらつき小(-10)など、「車幅の半分未満」と書いてあるだけなので、5cm幅のふらつきでも取れるかもしれません。でもどの程度のふらつきで取るのかは、その試験官なりの基準を持っているでしょう。多少辛くすることはできても、いつも同じ基準で公正な採点をしているという試験官の職務意識やプロとしてのプライドもあるでしょうし、一貫性のないことをするのは心理的に抵抗感があるでしょう。
採点基準についてのこの考え方は私の実体験から来てます。私が最初に仮免合格したとき(4回目)、クラッチワークがまだ上手くなくて、一緒に受けてた人はみな私よりスムーズに車を走らせていました。でも私は採点基準は熟知してたので、合図、確認、コース取り、あと狭路通過のための目印などの対策は、ばっちりでした。で、初めての完走にもかかわらず、「路上で練習してな」。採点表をチラ見したら、急発を2回取られてました。普通この手の減点を取られるような人が、狭路や方向転換、交差点での寄せや合図確認を全部こなせるって、めずらしかったでしょう。基礎ができてないのに、応用問題は全問正解みたいなもんですから。でも採点基準をクリヤしてればしぶしぶ合格させるしかなかったんでしょうね。
なおこれは直接受験の場合の話で、教習所での検定については、同じ採点表を使うのですが、検定員の裁量は大きい、つうか、甘いという話を複数の関係者から聞いたことがあります。
試験官のアドバイスの生かし方
試験後に、試験官はアドバイスします。しかし問題点を全部指摘するわけではありません。宮城県では3点づつ指摘するようです。ほとんどの試験官は具体的に何がどう問題だったか説明してました。なのでどこをどう直せばいいのかがわかり、次回への対策が立てられます。
指導員についてもらうような場合以外は、このアドバイスだけが頼りですから、終わったらすぐメモしましょう。できればその場で。
話が抽象的だったり、わかりにくかったりしたら、わかるまで聞きなおすべきです。自分に心当たりがなかったら、場所はどこだったか聞くとか。対処方法がわからなければそれを聞くのもありかも。
制服の警察官に弱い人もいると思いますが、試験官に対して、遠慮したり、気おくれしたりしないように。アドバイスするのも彼らの職務です。受験者がアドバイスを理解して初めてアドバイスをしたといえるでしょう。こっちは、権利を持っているくらいに思ってていいかと。
試験中減点超過すると、とたんに「ほらもっとスピード出して」「止まらなくていいでしょ」とかしゃべり始める試験官もいますね。そういうのも貴重な情報なので、アドバイスとともに、試験終わったらすぐにメモしましょう。
問題点をクリヤすれば、こんどは今まで言われなかった点を指摘されるでしょう。そしてこんどはそれをクリヤする。これを繰り返せばそのうち必ず合格点に届くはずです。
一回の試験で指摘されるのは3点づつなので、同じ問題点を2回言われるのはもったいないです。受験回数が増えてしまいます。何回受けても同じことを言われる状態になってはいけません。これをさけるには、思いっきり言われたことの反対をするのがいいと思います。例えば、左大回りを言われたら接輪覚悟で思い切り内側を通るとか、確認しすぎ言われたらチラっと見るだけにするとか、加速が遅いといわれたら急加速するつもりで加速するとか。今までのやり方を直すんですから、やりすぎくらいやろうとして、ちょうど良くなるんじゃないかと。ほんとにやりすぎたらそう言われますから、その中間をすればいいとわかりますし。
一旦運転免許を取ったんですから、アドバイスを頼りに、忘れていたことは思い出し、悪いくせがついてしまっていたらそれを取り除けば、また免許がもらえるのは当たり前で、難しいことではないと思います。
なお(少なくとも宮城県では)技能試験の点数は合格者発表後に開示してもらえます。情報公開の流れでしょう。点数がわかると、まだ指摘されてない問題点がどのくらいあるのか、あと何回くらいかかりそうか見当がつくでしょう。
ここで試験官の個人差について触れておかないと。もし複数の試験官のアドバイスが矛盾していたら、上の話は成り立ちませんよね。
試験官は統一した採点基準で採点することになっているはずです。が、試験官が重視するポイントが違うということは、避けられないことです。他のサイトでも、試験官名まで把握している書き込みが見られます。取得時講習のときに、「昔は試験官ごとに対応した運転をしなければいけないほどだった。」と言った指導員もいました。
実際、試験官の行う運転を注意して観察すると、運転の方法がかなり違うというケースもありました。本免2回目の試験官は、オーバーアクションじゃないかというほど左右確認してました。こちらが優先道路の細い横道まで、覗き込むように見たり。1回目の試験官は、首を20度くらい左右に振るだけだったのとは対照的。
では個人差をどう見たらいいか。結論的に言うと、(少なくとも宮城県では)あまり気にしなくていいと思います。アドバイスが矛盾することはありませんでしたし、この試験官のいうこと、他の人と違うんじゃないかと感じることもありませんでした。まあ受験回数7回ですから。もっと多いと、いろんな違いが見えてくるかもしれません。
メリハリの意味するところとは
メリハリが大事だと、いろんなHPなどに書いてあります。といわれても抽象的で、具体的にどうすればいいのかはっきりしません。スピードを出すところでは出すというのもメリハリでしょう。もっと広い意味で使われてるようですが。
私は、この言葉は使わないことにします。その代わりに「円滑」を使ったほうがいいと思います。試験官も円滑という言葉を使います。
では円滑が具体的に意味するところとは何でしょう。これも抽象的ですよねえ。試験官がこの言葉を使ったときの状況などを考えると、試験官の求める円滑な運転とは、「できるだけ速く走る」ことではないでしょうか。
この言葉に置き換えるのが、いちばん具体的で、彼らのアドバイスの多くもこの言葉で説明できます(「もっと急いで」とは言えないから「円滑に」という言葉を使っているのかもしれません)。言うまでもなく、試験は「道路を安全かつ円滑に走行できるかどうか」を見ます。安全と速く走ることは普通は逆の概念でしょう。でもこれらを両立させるのが技能試験の要求です。もちろん安全が前提です。でも安全を確保したら、円滑な走行、つまり速く走ることが求められます。当たり前ですが法規に従うことは第一優先です。
発進したら制限速度まで速やかに加速すること、カーブはその半径に合わせた速度で走ること、徐行する交差点ではその見通しの悪さに応じた速度に減速すること、、こういった、彼らの言うところの円滑な運転方法は、円滑という言葉だけを言われても具体化しにくいのではないでしょうか。
しおりの位置づけとは
しおりというのは、宮城県で、技能受験者に渡される「技能試験受験のしおり」という20ページの小冊子のことです。内容は、試験の手続きのこと、「安全運転のポイント」、技能試験の留意事項(掲示してある内容)、危険行為(一発検定中止)一覧表、「今日の観察から見たアドバイス」、日割表、コース図(3ページ)です。「受験の際は必ずお持ちください」と表紙にあります。
これはかなり役に立ちます。コース図は順路こそ書かかれていませんが、A4の1ページに1/1000の縮尺で書かれているので、合図す場所などが、定規で3cm測るだけでわかります。3ページあるのは、1-3コースの順路を書き込むようにとのことでしょうか。親切すぎますね。
「安全運転のポイント」は、運転教本や交通の教則に書いてあるようなことが、たった5ページでまとめられています。ここは何回も精読しましょう。何しろ、採点する側が出しているものですから、いろんなサイトや本に書いてあることと違って、情報の正しさは100%です。
「今日の観察から見たアドバイス」は、減点項目に対応した、指摘事項(例えば、「【進路変更】、【右左折】の合図を【忘れずに】操作すること。」)が、3つのチェックボックスとともに16個書かれています。これは、減点することの多い項目を並べたものでしょうから、受験時に気をつけるべきことがわかります。しおりを持参して、試験終了時にこのページを開いて渡せば、舞い上がっていて、試験官の話が頭に入ってこないような状況でも、あとでチェックを見れば問題点がわかるという親切設計です。
私は、このしおりは宮城県の技能試験においては最重要資料で、絶対的なものといってもいいと思います。これを作ったときに、何をしおりに書いて何を書かなくてもいいかという判断がされているからです。「安全運転のポイント」に書かれていることは、数ある項目のなかから絞りに絞って選んでいるわけですから、必ずこのとおりにするべきです。採点に当たっては、これらの項目を重視して見ているよと伝える意図もあるでしょう。これらができてないときは、減点や指導に直結すると思っておいていいでしょう(だたし左折時の進路変更は1m以内に寄っていれば不要です)。中には、なぜこれをあえて他の項目よりも重要なものとして選んだのか気になる項目もあります。例えば、
-原則としていちばん左の通行帯を走行して下さい
-理由もなく導流帯を踏むような走行はしないで下さい。
-AT車の発進は、平坦地ではドライブレンジから発進し、下り坂
は1速あるいは2速レンジに変速し、エンジンブレーキを使用して走行してください。
-ハンドルを保持する両手に位置及び走行中の左足の位置などが重要になります。
-ハンドルをまわす操作、各ペダルを操作する足の使い方等は、基本に従うようにして下さい。
操作の指示については、必ずしもこの通りにしなくても、減点されることのないような記述がこの他にも見られます。
私は、左足ブレーキをよくやるのですが、これを、坂道発進のときにやったら、終了時にいろいろ聞かれました。試験車のサイドブレーキが左足で踏むタイプだったので、慣れない事をすると手間取るだろうと思ったこと、左足ブレーキは日ごろから良くやっていることなど説明させられました。「基本に従うように」という指導ではないような言い方でしたが、いろんな試験官に何回も聞かれて答えるのもめんどくさいし、貴重なアドバイスの時間が減ってしまうのは不利になります。
この例からも、しおりの内容が重視されていることがわかります。どうするのがいいのか迷うことがあったりしたら、とにかく、しおりの通りにするのが合格への早道だと思います。
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